嫌いな上司がいる。どうすればいい?
世の中には、職場での不満や悩み、モヤモヤすることがたくさんあるらしい。
「なんであの人が評価されるんだ?」
「なんで自分ばかり仕事をしなきゃいけないんだ?」
「この上司、どうにかならないのか?」
誰もが一度くらいは、そんなことを考えたことがあるのではないだろうか。
そんな職場の「あるある」に対して、これまで20年以上、人と組織を見てきた私なりの答えや考えを書いてみようと思う。
正解を教えるつもりはない。
あくまで、私が現場で人と接し、失敗し、考えてきた中でたどり着いた一つの答えだ。
【嫌な上司には、いろいろなタイプがいる】
世の中には、嫌われる上司がたくさんいる。
部下に責任を押し付ける上司。
すぐ怒鳴る、感情的な上司。
無責任で頼りない上司。
言うことがコロコロ変わる上司。
人によって態度を変える上司。
自分の間違いを認めない上司。
部下の手柄を自分の手柄にする上司。
部下には厳しいのに、自分には甘い上司。
細かすぎて、何でも自分で管理したがる上司。
部下の話を聞かない上司。
いろいろいる。
そして、どのタイプにも、それぞれ嫌われる理由がある。
【でも、その上司を変えようとしてはいけない】
ここで私が言いたいのは、
「嫌な上司をどう変えるか?」
を考えない方がいいということだ。
なぜなら、他人の人格を変えるなんて、ほとんどできないからだ。
その上司も、今のポジションにいくまでに歴史がある。
これまでの経験があり、成功体験があり、失敗もあり、そのポジションを勝ち取ってきた。
今の人格や仕事のやり方だって、長い時間をかけて作られてきたものだ。
そんな人を、何の立場もない部下が、
「あなたのやり方は間違っています」
「こうした方がいいですよ」
「もっと部下の気持ちを考えてください」
と言ったところで、簡単に変わるわけがない。
そもそも、他人を変えられる人間なんて、滅多にいない。
ましてや、自分より上の立場にいる人間を変えようとする。
一体、何十年かかるんだという話だ。
【「嫌な上司への対応策」という考え方自体が矛盾している】
そもそも、
「嫌な上司への対応策」
なんてものを考えること自体が、少し矛盾していると思う。
立場や権力を使ってくる人。
気分屋の人。
感情で動く人。
自分の非を認めない人。
そういう人に、正論をぶつけたところで通じるとは限らない。
むしろ、
「なぜそんなことをするんですか?」
「それは間違っていると思います」
「こうした方がいいと思います」
と、いくら正論を並べても、本人に変わる気がなければ何も変わらない。
そんなことを何年も何年も考え続ける。
一体、何十年かかるんだという話だ。
だから、考えるべきなのは、
「どうすれば、この人を変えられるか?」
ではない。
「この人は、次に何をしてくるだろう?」
だ。
【変えるのではなく、予測する】
気分屋なら、機嫌が悪いときにはどうなるのか。
権力を使う人なら、どんな場面でそれを使ってくるのか。
怒りやすい人なら、何が引き金になるのか。
自分の非を認めない人なら、問題が起きたときにどう動くのか。
そこまで分かってくれば、予測できる。
予測できれば、構えられる。
構えていれば、ダメージを減らせる。
これが現実的な対応だと思う。
相手を変える努力をするのではなく、
「この人は、こういう人なんだ」
と早く受け入れる。
そして、その人がどう動くのかを予測する。
そのうえで、自分がどう動くかを決めておく。
それでいい。
【自分が変わった方が早い】
上司が変わるのを待つのではなく、
上司を変える努力をするのではなく、
自分が変わった方が早い。
上司との付き合い方を覚える。
その上司が何を求めているのかを理解する。
必要なときにはうまく使う。
必要なら距離を取る。
必要なら我慢する。
それでも嫌なら、さっさと出世すればいい。
その人を追い抜くためには、どうしたらいいのか。
そこに労力を使った方がいい。
【嫌いな上司を、敵にする必要はない】
嫌いだからといって、その上司を敵にする必要はない。
むしろ、自分の成長のために使えるところは使えばいい。
仕事ができる上司なら、その仕事のやり方を学べばいい。
人を動かすのが上手いなら、その方法を観察すればいい。
数字に強いなら、その考え方を盗めばいい。
逆に、
「このやり方をすると人が離れていくんだな」
という反面教師として学ぶこともできる。
その上司が自分の出世に必要なら、うまく使えるように自分が成長すればいい。
嫌いな人間からでも、学べることはある。
【面倒なら、さっさと追い抜けばいい】
どうしても面倒なら、さっさと出世すればいい。
もちろん、そのためには我慢の時期もあるだろう。
言いたいことを言わない時期もある。
同調する時期もあるかもしれない。
それだって、一つの作戦だ。
今の立場で上司に勝てないなら、立場を上げればいい。
発言力がないなら、発言力を持てる立場になればいい。
嫌な上司に振り回されるのが嫌なら、その人を追い抜くために努力すればいい。
そのために必要なことへ、時間と労力を使えばいい。
【他人を変えるより、自分を変える】
嫌な上司がいる。
その上司を変えたい。
そう思う気持ちは分かる。
でも、他人を変えるのは難しい。
だったら、自分が変わった方が早い。
自分にテクニックがないなら、身につければいい。
発言力がないなら、立場を上げればいい。
その人を追い抜く力がないなら、力をつければいい。
上司が変わるのを待つ必要なんてない。
上司がいなくなるのを祈る必要もない。
その上司がどういう人間なのかを理解して、予測して、備える。
そして、自分の人生を前に進める。
偉くなれば、嫌なヤツを遠ざけることだってできる。
立場が変われば、見える景色も変わる。
だから、
「自分は何も変えたくない。
でも、上司には変わってほしい。」
では、なかなかうまくいかない。
自分を変えるのか。
立場を変えるのか。
それとも、今の場所でうまくやる方法を覚えるのか。
どれを選ぶのも自由だ。
ただ、上司が変わることを待ち続けるより、
自分が変わった方が、ずっと早い。
「嫌な上司をどう変えるか」ではなく、
「この上司をどう利用して、自分はどう成長するか」。
そう考えた方が、人生は前に進む。
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